アタマを磨き、ココロを拓く。

塾長のつぶやき #206

こんにちは。塾長の大井です。
5期生受験戦記第11回です。

ここで時間を少しさかのぼります。
3期生が開成中に合格したその日=2月3日に退会した生徒がいました。第5回に登場したYくんです。
ちょうど1年後の2月3日、4期生の武蔵中合格に沸いたTOPに一通のメールが届きました。
「退塾させて頂いてから早一年。こんなにも大変な日にメールをさせて頂いて、申し訳ございません。」
Yくんのお母さんからでした。
「TOPでもう一度学ばせて頂くことは可能でしょうか。」
それは復帰を希望するメールでした。

私たちは迷いました。あれだけみんなの中でマイペースを貫き、やるべきことと向き合わなかったYくんです。本心では、そんなに甘くないと思いました。一方で、彼の授業時の知的な反応や生き生きした表情はよく覚えていました。
私たちは、そんな想いをありのまま送りました。
「私たちも、Yくんとまた学べるとしたら大きな喜びです。これは偽らざる本心です。とはいえ、復帰することは、始めるより幾倍も大変であることは事実です。実際1ヶ月以上のブランクから復帰できた生徒は過去に1人もいません。何より、Yくん自身に断固たる覚悟と絶対にやり抜く意志が不可欠です。
ブランクも馬鹿になりませんが、何よりも重要なのは彼自身がどれだけその意志を持ち続けられるかという一点に尽きます。
逆にそれがあれば、どの塾、どの環境よりも大成長の可能性のある場所だと自負しています。
考えられる知的好奇心。感じられる柔らかな感受性。
そんなYくんの美質を私たちは忘れていません。」

翌日、返信が届きました。
「とてつもなく幼稚なまま小5の三学期まで来てしまったので、親としては正直むり、という気持ちなのですが…。メールをYにも読ませ、何度も確認しましたが、本人のやってみたい、という気持ちは変わらないようです。」
YくんはTOPをやめた後、半年ほどはノンビリと過ごした後、曜日がはまった他塾に入ったとのことでした。その授業を受けている中でTOPとの差を感じ、受験する、ならTOPでやりたいという気持ちが芽生えたようです。
「読解問題の答え合わせをしながら、『大井先生が、この場合は直前、もしくはそれよりも前の部分に必ず答えがある、と言ってた』
『大井先生が、記述問題の極意は~~と言った』など、よく言っており、先生方に授業で教わったことが答えに全部ある、と。
TOPに戻って、受験する、といい出しました。
今のYが以前より根性がついているとは、親から見て思えませんが、チャレンジする、といいます。行動が伴わず、残念な思いを何度もさせられてきていますので、悩みどころではありますが、バカ親として何度でも信じようと思います。(期待とは違います・・・)」
謙遜の中にもお母さんのすがるような願いを感じ、私たちも面談を決意しました。

後日、お母さんと連れ立ってYくんがやって来ました。
1年分身体が大きくなったYくんは、少し照れくさそうなような表情を浮かべていました。それでも意思を問うとハッキリと答えました。
「TOPでまた勉強したい。今のボクなら出来ると思う。」
そして、YくんはTOPに戻りました。
ここからがYくんの受験の本当の始まりでした。

(第12回へつづく)

2019年11月11日
大井雄之

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