アタマを磨き、ココロを拓く。

塾長のつぶやき #193

こんにちは。塾長の大井です。

先日、小6のある物語文の中で、理想主義者と現実主義者が議論するという文を扱いました。
授業の中で私は子どもたちに、この2つのうち自分はどちらに近いかと問いかけました。
答えは2つに割れましたが、いくぶん理想主義者に挙手した方が多めでした。
私は子どもたちに話しました。
「地球上にはいろんな生き物がいるけれど、人間が他の動物と最もちがうところは、人間だけが夢や理想を持って(はっきり自覚して)生きていけるということだ。
君たちもいろんな夢や理想を持っているだろうし、たとえ今はそうじゃなくてもいつか持つことができるかもしれない。
それは多分、人間だけに許された特権なんだ。」
子どもたちはうなずきながら聞いていました。

「じゃあ理想と現実は一体どういう関係なんだろう。語義的には理想と現実は誰もが知ってるように対義語とされている。
でも果たしてこの2つは本当に対義なんだろうか?」
子どもたちはここでうなるようにして考えました。
「そう。この2つは重い軽いとか、東と西なんかのような単純な対義語じゃない。
理想と現実とは、切っても切り離すことのできない表裏一体の言葉なんだ。」
子どもたちは分かったような分からないような顔で話の続きを待っています。
「例えば100人の子が、オリンピックを目指したとする。
オリンピックで金メダルを獲ること。
それが彼らの理想であり夢だ。
でももちろんその全員が夢を叶えられるわけじゃない。
中には、言うだけでちっとも練習しない子もいるかもしれない。
自分の得意な種目だけやる子もいる。
またそれなりに練習するけど、うまくいかないと投げ出してしまう子もいるだろう。
そしてごく一部は、どんなにうまくいかなくても、うまくなるまで、克服するまで練習をやめない子もいる。」

「最後の子たちだって、オリンピックに出られたとしても、惨敗してしまうこともある。
でもそれでも理想を目指した人は、目指し続けた人は、いつか金メダルを取れるかもしれないんだ。」
子どもたちはとても真剣な表情で聴き入っていました。
「もう分かったかな。
理想とは、人が成長するために必ず必要なものだ。
だけど、持っただけで無条件に飛躍できる魔法じゃない。
言っただけで叶うきれいごとでもない。
理想には現実のありったけを注いだ者だけが近づくことができるんだ。
夢を叶えられるのは、夢に正直な人たちだけだ。」

子どもたちはオリンピックを目指すわけではありません。
彼らが挑戦するのは、遥かに大きく開かれた門戸です。
それでも、何かを強く望んだ者が、そこに正直であることにおいては、オリンピックも中学受験も、何ら異質なものではないと思います。

受験まであと2ヶ月。
私たちもTOPの子どもたちに、現実を注ぎきりたいと思っています。
全員がそれぞれの金メダルを勝ち獲れるように。

2018年12月3日
大井雄之



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